呼吸音のウェーブレット解析 - Wavelet Analysis of Lung Sounds -
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呼吸音のウェーブレット解析に関する質問が多いために,ここで,そのサンプルを提示する。 これらのデータは、R.A.L.E. Repositoryに由来する。Update Dec 24 2000
正常肺胞音 Normal Vesicular Sounds
下の画像は,正常肺胞音の,Gabor8Real,分解レベル9,細分解レベル8,での連続ウェーブレット変換の画像である。
最上段は,生の正常肺胞音の波形であり,サンプリング・レートは,22050Hzである。データ数は,65536である。下記の正常肺胞音 Normal Vesicular Soundsの箇所には,解析に使用した正常肺胞音のwavファイルがリンクしてある。リンクをクリックする事で,正常肺胞音を聞くことができる。
正常肺胞音 Normal Vesicular Sounds 男性の左前胸部より記録。
喘鳴 Wheezing
下の画像は,気管支喘息の男子の上胸部より記録された呼吸音である。
Gabor8Real,分解レベル9,細分解レベル8での連続ウェーブレット変換の画像である。
最上段は,生の呼吸音の波形であり,サンプリング・レートは,22050Hzである。データ数は,65536である。下記の喘息の喘鳴 wheezingの箇所には,解析に使用したの喘鳴のwavファイルがリンクしてある。リンクをクリックする事で,喘鳴を聞くことができる。
wheezingでは,矢印で示した画面中央よりやや左に,相対レベルのlebel22からlebel28で,
wheezing特有と思われる他の波形より高周波の帯域に低いピークがみられる。
喘鳴 Wheezing気管支喘息の男子の前上胸部より記録された。
下の画像は,同じ気管支喘息の呼吸音である。Coiflet4によるFast Matching Pursuitにより,上の画像で,特徴的な変化のみられた,矢印で示した附近の観察点24640,1.117秒から1024個のデータを解析したものである。
レベル-5でみられる波動が,喘息に特有のものであり,時間の経過ともに,レベル-6,-7に移行し,認められなくなるのは,上の連続ウェーブレット変換の画像と一致する。レベル-8は,正常の呼吸音の構成成分と考えられる。
本画像,および,もう一つ下の画像は,C Magazin 1月号(JAN.2001)の戸田浩氏の「Waveletの新アルゴリズム」に付属するWaveFMP.exeにより作成した。
下の画像も,同じ気管支喘息の呼吸音である。Coiflet4によるFast Matching Pursuitにより,正常と考えられる観察点51520,2.335秒から1024個のデータを解析したものである。
喘息に特有のレベル-5でみられる波動は,消失し,レベル-8の,正常の呼吸音の構成成分と考えられるのみ認める。
本画像は,C Magazin 1月号(JAN.2001)の戸田浩氏の「Waveletの新アルゴリズム」に付属するWaveFMP.exeにより作成した。
クラックル Crackles
下の画像は,肺炎の男子の右後下肺野より記録された呼吸音である。
クラックルとは,断続性ラ音の一つで,パチパチ音とも言われている。
Gabor8Real,分解レベル9,細分解レベル8での連続ウェーブレット変換の画像である。
最上段は,生の呼吸音の波形であり,サンプリング・レートは,22050Hzである。データ数は,32768と上の2つのデータ数の半分である。下記のクラックル clacklesの箇所には,解析に使用したのクラックルのwavファイルがリンクしてある。リンクをクリックする事で,クラックルを聞くことができる。
画面中央よりやや左の矢印の附近から,右下の矢印の附近にかけて,相対レベルのlebel20からlebel46で,cracles特有と思われるピークがみられ,徐々に,周波数が低くなっているのが,観察される。
クラックル Crackles肺炎の男子の右後下肺野より記録された。
グランティング Grunting
下の画像は,生後間もないrespiratory distressの未熟児の口で記録されたGruntingである。量子化ビット数は,上記のデータと異なり,16ビットであり,
サンプリング周波数も5500Hzである。連続ウェーブレット変換は,MorletPowerを,mother waveletとし,レベル6,再分割レベル16である。矢印で示した附近
では,同時に,2つ,若しくは3つの周波数から構成されていることがわかる。
この矢印の部分をさらに拡大した画像を,その次に提示した。ここでは,矢印で示した附近で,3つの周波数から構成されていることが,より明瞭になる。
グランティング Gruntingrespiratory distressの未熟児の口で記録されたGrunting。
同一の呼吸逼迫症候群のデータで,観察点21568から1024個のデータのMother WaveletをMorlet Powerによる連続ウェーブレット変換の画像である。最大分解レベル5,サブレベル32である。2つの矢印で示した,低い周波数の波動と,高い周波数の波動が,同時に発生し,時間の経過とともにレベル35附近の通常の波動まで,周波数を上げながら収斂しているのがわかる。
Wavelet Packet Transformation(WPT)を,同一の呼吸逼迫症候群のデータで,観察点21568から1024個のデータのmother waveletをDaubechies20として施行した。
w6,10からw6,13が,直前の画像の周波数の低い波動に相当し,w6,16からw6,22にで,直前の画像の周波数の高い波動に相当する。尚,高い波動は,直前の画像では,
2つに分割されているように見えるが,WPTでも,振幅の低い波動が,w6,23から
w6,25にみられ,連続ウェーブレット変換の所見を支持するものと考えられる。
以下,続く。
MAIL:wavelet@nifty.ne.jp
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